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僭越ながら how to #06 「Pano2VR SkinEditor」

Aiさんという方からPano2VRのスキンについての質問メールを頂いた。 さらに当サイトの作品は「さらっと難しい動作をしていて、尊敬してます!!」などと過分なるお褒めの言葉も♪ たとえそれがお世辞でも誉められれば調子に乗るのが世の常、人の常。 そこで、ここはひとつ僭越ながら講義してみようと思うに至ったわけです。
というわけで、頼まれもしないのに勝手にPano2VRのSkinEditorについて講義をたれる第3回目は、Aiさんのメールにあったいくつかの質問の中から「パノラマを動かした角度と同じ角度で次のパノラマを表示しているのは、何かPanなどの数値を読み込む方法があるのでしょうか?」と「ボタンのところに、赤丸がピコピコ動いているのは、どうやってるのでしょうか?」についてお答えしたいと思う。 結論から言えば、Pano2VRでは実現不可能である。

免責事項
以下は、ネット等で知り得た知識に自分の経験を加味したものです。 従ってこれが正しいと主張するものではありません。 正解はこれだボケ! と言うツッコミは優し目にお願いします。

まずは下記サンプルをご覧いただきたい。 これは東京都目黒区の首都高大橋ジャンクション建設風景を追っかけたもので、同ポジで建設の進捗状況をわかるようにしたものである。 また、表示されているパノラマがいつ撮影されたものかわかるように、赤丸をピコピコさせている。
 
いかがだろうか。
 続き
上記サンプルは、小ウィンドウ下部に記載してあるとおりPano2VRではなく、Flash Panorama Player(以下FPP)でオーサリングしている。 まずパノラマ同士の同ポジ遷移。 少なくとも自分の知る範囲では、Pano2VRの最新バージョン(現段階では2.3.3)においても他のパノラマへは指定した視野角でしか遷移できないのが現状である。 次に赤丸ピコピコ。 この赤丸ピコピコは実はアニメーション化したFlashファイルで、FPPはこのように他のFlashファイルを読み込んで表示することが出来るが、Pano2VRではそのような機能がない。 せめてアニメーションGIFでも読み込めればいいのだが、そもそもPano2VRはGIFをサポートしていない。
ちなみに、以前このような作品を作ったことがあるが、これも動的要素はすべて別途Flashファイルで作成し、オーサリングにはPano2VRではなくFPPを用いている。
 
ついでにPano2VRで実現できないものを挙げるならば、貼り付けた要素のスケールを可変出来ない点。 例えば、これは廃車にしたスクーターとの想い出を綴った作品で、最初に表示される「memories」をクリックすると写真が表示されるのだが、パノラマをズームインまたはズームアウトさせればそれにつれて写真も大きくなったり小さくなったりする。 Pano2VRでもマウスオーバーで要素のスケールを変化させることは出来るが、例えばフルスクリーンにした時にパノラマと同じ比率で要素を大きくするような芸当は出来ない。
 
同様にパノラマ本体に要素を貼り付けることも出来ない。 例えば、これを見ていただくとわかるかと思うが、橋の床面にカナダとアメリカの国旗が貼り付けてある。 もちろん実際の橋にそのようなペイントが施してあるわけではなく、それぞれ国旗を貼り付けてあるのだが、このようなこともPano2VRでは実現不可能なのである。
 
というわけで、Aiさん。 パノラマ同士を同ポジでリンクさせたいとか、ピコピコ動くような要素を貼り付けたいときは、FPPをお使いください。 また、Pano2VRやFPP以外にもパノラマを再生する手段は各種あります。 それでも、自分は今後もPano2VRを使うと思います。 なぜなら、パノラマFlash作成ツールとして単独で完結しているからです(もちろんステッチや、ボタン作成等は別アプリですが)。 生成されるのもswfファイル1つですし。 これがFPPだとxmlに各種プラグインswf等々、ファイル管理ひとつ取ってもかなり面倒です。 ですからここ最近はもっぱらPano2VRしか弄っていません(要するにFPPの質問は勘弁してねってことです アハハ)。
 
それと、最後になりますが「pano2VRで作るswfの中に、ObjectVRのswfを組み入れるなんてことは出来るものでしょうか?」というご質問。 結論から言いますと、これもPano2VRでは今のところ実現不可能のようです。 FPPでも試してみましたが、さすがのFPPも無理っぽいです。 ただ仕事で(パノラマFlashにではないですが)とあるFlashファイルにObjectVRのswfファイルは組み込んだ経験がありますので、方法がないわけではないです。 ただし、その辺は仕事絡みですので詳細はご勘弁ください。
 
 
これでAiさんのご質問には一通り答えたかとは思います。 つたない説明ではありましたが、また何かありましたらコメントをお寄せください。 自分のわかる範囲でしたらお答えしたいと思います。 以上、僭越ながらPano2VR SkinEditor講座でした。

comments

Ai    

hiroさんお世話になってます。
いつもとてもわかりやすい解説ありがとうございます!
たくさんの疑問に丁寧に答えて頂けて感激してます^^
今回、Pano2VRの限界値が少し見えた感じです!
FPPについては気づいていなかったので、それぞれのソフトでやっぱり良し悪しがあるんですねぇ…。
ちなみに、今回の国旗のパノラマみたいに、ボタンを押してパノラマ移動の場合に、まず視野移動してから次のパノラマに行くってのは、FPPでしか出来ないことなのかしら?とか、まだまだわからないことは出てくるので、まずは、今回教えていただけた点をひとつずつ実験してみます^^
また質問させていただければ嬉しいです。
長いコメントすみませんでした…。

2010/06/12(Sat) 00:48   edit / delete

hiro    

>まず視野移動してから次のパノラマに行くってのは
Pano2VRのアクションは命令1を実行したのち命令2を実行、という感じではなく(もちろん順番通りではありますが)一気に実行するっぽいんですよね。
ですから、視野を移動し終わらないうちに次のパノラマを読み込んでしまうようです。
ただ、何かしら手はありそうな気もするので、チと研究してみます。

2010/06/12(Sat) 02:00   edit / delete

66  e-mail  URL

hiro 様 ブログいつも参考にさせていただいております。

さて、古い記事にコメントでしつれいします。
すでに解決しているかもですが、

pano2vrにて 
パノラマ同士の同ポジ遷移できました。
http://www.slash66.net/day_night/

アクション Go to URL のターゲットに$cur を入れるとできるようです。

バージョン2.3.3でもできると思います。

2011/06/07(Tue) 12:52   edit / delete

hiro    

66様
コメントありがとうございます。

ずいぶんとほっぽらかしていましたが、実はだいぶ以前に「$cur」は発見しておりまて、最近のホットスポット等で複数のパノラマを行き来する奴は、ほとんど「$cur」でつないでいます。
この他にも何か拙ブログに関して気づかれたことがあれば、遠慮なく書き込みください。

また、勝手ながら66様のサイトにリンクを張らせていただきました。
今後ともよろしくお願いします。

2011/06/07(Tue) 17:08   edit / delete

66    

hiro 様
$curの件 失礼いたしました。

リンク有り難うございました。
今後ともよろしくお願いします。

2011/06/09(Thu) 11:03   edit / delete